「投資」を知らなければ
あなたは一生
「奴隷」のままだ。
奥野一成
衝撃な言葉からこの本は始まります。
本記事では投資って怖いなとか苦手だなって人に少しでも投資を知るきっかけになればと思い紹介します。
僕自身もこの本を読むまでは投資って怖いなとか損するものと思っていましたが、投資家の思想を持つことが人生を豊かにするきっかけになると学びました。
日本人はよく投資が苦手と言われますが、その理由もこの本でしっかりと理解することができます。
一緒に読み進めていきましょう。
著者の奥野一成さんについて
【奥野一成さんの経歴】
■京都大学法学部卒業
■日本長期信用銀行に入行
■長銀証券
■UBS証券を経て2003年に農林中央金庫入庫
その後、
こんなエリートな筆者が自分の経験を踏まえ、
近年ではSNS、書籍、
この本を読めば何故低いのか⁉︎ということが簡潔に
投資家の思想が人生を成功に導く

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現在の日本では少しずつ、確実に貧しくなっています。
このままでは子供の世代はおろか僕達の世代においても昭和の遺産を食い潰し、ますます貧困の道へと進んでいくことでしょう。
僕達の親の世代では「投資家の思想」を持っている人はごく一部で、ほとんどの人は「労働者の思想」しか持ち合わせていません。
これから先細りしていく日本の中で、貧しくならないように「労働者の思想」を捨て、「資本家のマインド」を持たねばならないのです。
僕の周りでも最近、投資を始める人が増えています。
このまま「働くだけ」ではいけないだと肌で感じるようになってきたからです。
「労働者1.0」とは
■親が働けっていうから働いた
■将来が不安だから出来るだけ大きな会社に入りたい
■学校を卒業したのにフラフラしていたら世間体が悪い
こんな感じで何にも考えずに日々の生活に従事す
赤提灯の居酒屋で上司の愚痴ばかりを言ってる先輩、同僚、
「労働者1.0の人」というのはいわゆる自分で考えない「怠け者」の人です。
会社に入りたての頃、僕も時間とお金が浪費し不毛な飲み会によく参加してました。
それと対極にあるのが「資本家」です。
資本家は、自分で課題を見つけ、変革する力を持ち、
筆者は一足飛びに「資本家」を目指せと言わず、まずは「労働者2.
「労働者2.0」とは
労働者1.0は「他人に働かされている」
「自分が持ち合わせている才能や能力を誰かに売ってやろう」
人生100年時代の航海を生きぬくためには株式投資が必要
昔と違い僕らの時代は平均寿命が80歳を超え、人生100年時代
僕達はいった何歳まで働かなければいけないのでしょうか。
安心して老後を過ごすためにはこれまでのような生き方では苦しいのが目に見えています。
いい大学をでて、いい会社に入り一生懸命働けば将来は安泰言われていましたが、それすらも危うい時代です。
他の一手を考えねばならず、それが投資となるわけです。
自分自身で働くよりも自分よりも稼いでくれる企業にお金の一部を
時間を味方につける
投資をするうえで大事なことはまずは「時間」
「自分が働く」にしても「自分以外が働く」にしても、時間こそがその効果を増幅してくれる変数になります。
株式に投資してもその企業からリターンを得るにしても、「
これが「複利効果」と言われます。
退職まじかの人が「複利」
だからこそ僕たちは若いうちから正しい投資の知識を学び、時間を味方につけて投資しなければいけません。
「労働者1.0」と「労働者2.0」の働き方では将来、大きく資産に差ができるのです。
「有能の境界線」を意識しよう
筆者は投資するにあたり、時間の配分についても詳しく教えてくれます。
「Circle of Competence(有能の境界線)」を理解しよう。
【Circle of Competence(有能の境界線)】
- 自分の将来の出来事
- 他人/自分以外の将来の出来事
- 自分の過去の出来事
- 他人/自分以外の過去の出来事
僕達が生きていくうえでコントロールできないことがたくさんあります。②③④のように他人が主体となっていることや、自分の過去の出来事はこちらで考えてもどうしようもありません。
しかし、「自分の将来の出来事」については自らの才能・時間・
投資についても同様なことが言えます。
僕達が投資するときに判断することは「有能の境界」
他の投資家達の売買に一長一短で神経を尖らせること自体意味がな
まずは自己投資をすること。「自分が働く」
この2つの投資は相乗効果をもって、
日本人はなぜ投資が苦手なのか

日本人は投資が苦手とよく言われますが、そうではありません。
資本主義の歴史を紐解けば日本にも「資本家のマインド」が定着しつつある時代がありました。
しかし、定着することはなかったのです。
どんどん貧しくなる日本
日本は24年前のバブル経済が崩壊して以降、今日までで個人の金融
日本とは対照的に米国ではこの間2343兆円が9855兆円とな
この違いは⁉︎
2019年日米家計金融資産構成比較比率を見てみよう。
まずは日本
出典:日本銀行「資金循環の日米比較」
現金・預金の割合が53%であり株式・出資金と投資信託の割合が合わせても14%しかありません。
次に米国

出典:日本銀行「資金循環の日米比較」
日本と違い現金・預金の割合は全体の13%で株式・出資金と投資信託を合わせる実に46%が投資に回されています。
この違いが24年の間に株価上昇によって個人の金融資産の総額に多大な影響
アメリカを代表する指数であるS&P500この間に11倍以上になり、
米国の場合、株式や投資信託の保有率が高いわけではなく、
今でもこのような状況なのに数年後、団塊の世代が後期高齢者なるころはもっと悲観する状況に陥ってると著者は予想されています。
このまま貧しくなることだけを静観するのではなく、
日本人はなぜ投資をしないのか⁉︎
日本の風土では投資に対して「なんとなく悪いもの」「
僕の家族も例外なくこのような偏見があり、労働による対価を美徳と考え、せっせと貯金ばかりしており一向に裕福になりませんでした。
しかし、日本人の間に投資を嫌悪するメンタリティが広かったのはそんな昔の
日本の資本主義の歴史を紐解けば、
この頃の資本家として有名なのが、500以上の株式会社を設立さ
【この頃に作られた財閥】
■三菱財閥
■三井財閥
■住友財閥
■安田財閥
■大倉財閥
■渋沢財閥
日本の富豪が財閥を形成して群雄割拠していた時
「日本人はリスクを取るのが苦手」
というのは大ウソで、
しかし、
その背景には日本が経験した第二次世界大戦における敗戦があったと著者は考えます。
敗戦によって次の世代に引き継がれる資本家マインドが定着する機
■財閥の解体
■焦土と化した日本では全ての国民が労働者
僕は日本には他国のように世界を代表するような財閥がないのか疑問に感じていました。
先の大戦の敗戦によって次の世代に引き継がれる資本家マインドが定着する機
資本家マインドを持っていた。にもかかわらず、
資本家になることは日本人としての責務
「投資家」「資本家」
日本には2019年9月末時点の個人金融資産の総額が1864
これだけのお金が金利を生み出さずに銀行の預金に眠っているので
世界的にみてまだまだお金持ちの国である日本は資本家として、
投資を忌み嫌うことはやめ、資本主義の根本原理としての投資を理解
僕たちはいつまでも「労働者1.0」のような働き方をしているわけにはいかず、資本主義の仕組みを理解し投資を行使して、少しでも世界が豊かになる方向に引っ張っていかねばなりません。
本を読み終えて…

僕たちの両親の世代にはギャンブルとしての投資(投機)はありましたが、教育としての投資はありませんでした。
僕の両親はお金を使うのではなく、お金に使われていた思います。
贅沢品を好み、一軒家にローンを借りて住み、新車に乗っては見栄ばかりはっていました。
逆に祖父母は戦後のモノがない日本を経験しているせいか、貯金至上主義で我慢することを美徳して考えていました。
よく言えば慎ましく生きていたと思います。
どちらにも共通していたことは「貧しい」ということです。
前時代のような「労働者1.0」の働き方ではこれからの僕達は先細りして貧しくなる未来が見えています。
それでも多くの日本人は投資をすることはないのです。
仮に投資の世界に身を乗り出しても甘い誘惑にそそのかされて投機をしたり詐欺にあったりするでしょう。
そして投資は危ないものと思い「労働者1.0」の働き方の枠から外にでれなくなるです。
今の時代では投資に対する正しい情報を書籍やSNSを通じて手に入れやすい時代になっています。
簡単に儲かる投資はありません。
自分で手に入れた情報を精査し、正しい投資を行えば、著者がいう「労働者2.0」の働き方に近づきます。
その中には資本家まで辿りつく人もいるはずです。
両親が正しい投資をすることで、子に投資について教育することができるようになり、断ち切られた日本の資本家マインドをいつの日か取り戻すことができるかもしれません。
僕達の祖父母と両親は資本家が育つ土壌を作ってくれました。
発展途上国から先進国へと押し上げ、僕らの世代では「労働者2.0」となり種をまき、子供達の世代ではきっと花が咲くことを信じています。
日本が貧しい国にならないためにも。
最後に…
「ビジネスエリートになるための教養としての投資」では「労働者2.0」に必要なマインドの他に具体的にどのような企業に投資すればいいか書籍の中で述べられています。
著者が投資企業を事業環境、
投資すべき企業の選び方など、参考にしてみてはいかがですか。